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自分の価値は自分で示して領域を広げるもの―デザイン担当執行役員が話す『本当に採用したいデザイナー』とは?


ココネではデザイナーが持つ作家性と商業性を大切にしています。ただ言われた通りに制作するだけではなく、個人の意見も尊重される文化があるということは、その分デザイナーに求められるものがあるということ。今回はココネの執行役員でありデザイン部門を率いている杉本にココネが求めるデザイナーについて話を聞きました。

プロフィール

ココネ株式会社 執行役員 デザイン担当 杉本真利子
学校卒業後、2Dグラフィッカーとして関西のゲーム開発受託会社に就職。その後、数々のアプリの新規事業の開発に携わるようになり、ココネにジョイン。現在は執行役員としてポケコロをはじめ、ココネのデザイン組織全体を見ている。

ガラケーからスマホへの過渡期に

私は元々2Dグラフィッカーといってコンピューターゲームにドットを打つ仕事を行なっていました。その頃はガラケー向けのコンテンツが注目され始め、私もそこからアプリの開発に携わったり、スマホが登場してソーシャルゲームという潮流が生まれ、その度に新規プロジェクトに関わっていたので、めまぐるしい時期だったことを覚えています。

そんな中でココネを選んだのは、当時はまだ猫のニャッホやマイリトルドールといったサービスも生まれる前、新規アプリに力を入れていこうというタイミングで、これまでの新規プロジェクトやアプリ開発に携わった経験が生きるのではないかと思い入社しました。

最初の数ヶ月こそ途中案件のUI実装部分をガリガリお手伝いする形で入りましたが、その後はもうそのための新しいデザインチームができたのでリーダーとして任せていただきました。

入社1年から3年ぐらいの頃は、コンテンツやアプリを制作しては失敗しての繰り返しで、アクセル踏みっぱなしの状況だったと思います。今思えば二度と同じことできないと思う過酷なときもありましたけど、楽しかったし、その中で素晴らしい仲間も年々増えたなと思いますね。


現在の役割について

この数年でいうと、昨年については前線にはなるべく立たないようにして、デザイン部門全体を見る役割に変わりました。その当時はCDOOと社内独自の呼称を名乗っていて、光栄なことに他企業様の”ゲーム業界における女性の活躍について”といった講演会にパネラーとして呼んでいただけたりしました。

昨年末からCDOOという肩書きではなくデザイン担当執行役員という立場になりました。

事業とは少し違った目線でデザイン組織を見る役割から、事業に直接的に関わり責任を持つ立場に変わり、直近ではポケコロ事業部の中でも最も大きいデザインチームのリーダーを務めたり、他事業部の短期的支援のためにイチメンバーとして応援に駆けつけたり…特に今年は役割がめまぐるしいですね。


自社サービスへの誇りが組織的強さを生む

当たり前のようでそうではないかもしれませんが、自分が携わるサービスやプロジェクトに本当に誇りを持って愛しているメンバーばかりですので、必然的に仕事に対して真摯で真面目。それがココネのデザイナーの強みでもあると思います。ただ、真面目だけれど、経験の浅さからどうしたらいいのか分からなくて、力の向ける方向を間違えてしまっていることは割とあります。業務自体はスピードは常に求められて当たり前。それに加えて、私はデザイナーだから、という線引きをする人はココネでは伸びません。デザイナーだろうがプランナーだろうがエンジニアだろうが、領域なく言うべきときは言いますし、最善を一緒に考えますし、それぞれがそれぞれの強みを持って一緒にサービスを作ってるって意識の人がほとんどだと思います。


考えるだけではなく、実行するところまでを成し遂げて欲しい

一例なんですけど、ポケコロのガチャのお知らせ画像は、普通に考えると実はものすごくコストがかかる制作をしているし、事業的にそこまでやる意味がある?と言われることもあります。

でも、例えば、映画館に行く人はもう少ないかもしれないけど、これから封切りされる映画のチラシがいっぱい置いてあるところありますよね。あれ集めたりすることないですか?ただのチラシとして捨てるのもったいないですよね。気に入ったものはずっと置いておくし、ものによっては私は額に入れたりする。

私はポケコロのお客様にもそういう気持ちになってほしいと思っています。言ってしまえば”ただのお知らせ”ひとつでもコレクションしてもらえるくらい、それを見て思わずガチャ回しちゃった、と言わせるくらいにしたい。

その点でいくと、ガチャのお知らせ一つとってもまだまだできることがあるし、平面グラフィックとしてのクオリティも足りないと思っています。現状は自分ができる範囲で物事をこなしてしまうクセがついてしまって、それ以上の発展やイノベーションが起きにくくなっているような気がします。すぐマンネリしちゃいますしね。

考えたりすることまではできる。でもそれを実現する術や、本当にやり遂げてお客様に届けるところまでは正直まだまだ足りないなと思います。アプリそのものの手触りや体験、すなわちお客様の気持ちを向かせる仕掛けを考えて、考えた先に実現できる力を養ってほしいと思います。

ココネのデザイナーには「実現できるかできないか」ギリギリのところを自分の中で攻めてほしい。それって怖いことなんですよ。私もいつだってそういう感情と闘っている。それを乗り越える経験ができるかできないかで、5年10年後にその人のデザイナーとしての力量も、ものごとの考え方も、大きく変わってくると思います。とはいえ、すべての人に強い上昇志向みたいなものを押し付けたいわけじゃないんです。全員がリーダーやりたい!社長になる!って言ってもそれはそれで会社が回らないじゃないですか。面白いとは思うけど(笑)

ただ、これくらいの仕事でこれくらいのお給料で満足していて、自分の中で現状維持って思っている人は、周りから見るとだんだん下がっていってるんです。維持できていない。世の中やお客様が変われば、必然的に会社もサービスも日々変わって求めるものが進化してゆくのに、取り残されないような努力はしてほしいですね。


自分の価値は自分で示して領域を広げるもの

ココネでは、誰も何も押し付けたり強いる人はいません。また、決めつけもありません。今までにない業務、役割、ポジション、何だって望み努力すれば実現させることができます。逆に言えば、あなたのキャリアを指示してくれる人はいません。誰にも何も言われないことで、もしかしたら甘い考えや未熟なままでも、ある程度過ごせてしまうところはある。ぜひ自分の頭で考えて、どうなりたいか。エントリー時になりたい未来がはっきり見えてなくてもいいと思います。しかし、今のあなたが、自分には何ができると思っていて、今どういう仕事をしたいかを聞かせてください。

私は、自分の価値は自分で示して領域を広げるものであって、仲間に、会社に、その向こうにいるお客様に、常に選ばれる努力をするべきだと思っています。開いてるドアを探したり、ドアの前で黙って開くまで待つのではなく、ドアを叩いて自分のやりたいことを話してください。なるべくドアを開けておくようにしますけれど、それだけで足りるほどココネの仕事は甘くないと思います。

今のココネは人が多くなったので、たぶん誰が何してるか当分わからない。困ったら聞いてねと言われてもあなたはそもそも誰ですか、みたいなことが起きることがあります。マニュアルがあまり無い分、仕事を覚えるのが大変だとは思います。また、フラットな会社すぎて、上下関係厳しいところから来た人はこの会社大丈夫かと思うところがあるかもしれません。

一転、ココネの良い点として、皆が耳を貸してくれて何でも応えてくれる人が多い。本当に人間として素敵な人がたくさんいます。話をするだけで心が救われるような、そんな存在の人もいます。あと今日機嫌わるいなあー、仕方ないな、飲みに行ってあげるか、みたいな人とか。

社内で人生としての友人も見つけられるはずです。両手で足りないくらいの会社を渡り歩いてきた私が言ってるから信じてほしい。おこがましいかもしれませんが。

そして、これだけ多くのデザイナーが直接雇用で顔を合わせて一緒に仕事ができる会社ってなかなかないと思います。(※国内だけで140人前後)それだけ、見習える先輩や盗めるスキルがある環境だし、多様性のあるキャリアを築ける可能性があります。

最後に

ココネはとてもユニークな会社です。私は20年こういう仕事をしてきましたが、自分でも不思議に思います。今回は、ココネのデザイン部門を支えてきた者として、業界でそれなりに生き延びてきた者としてお話しました。会社見学も歓迎ですので、ぜひ見に来てみてください。今までの自分とは、想像しなかった別の働きがいや環境や役割が待っているかもしれません。きっかけは、いつもささやかで見逃してしまうことや、わずかな勇気だったりします。まだお会いできていないあなたと仲間になれる日がきたら嬉しいです。

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