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好奇心が活躍の鍵。多彩な自社サービスを持つCINRAエンジニアの働き方

さまざまなデジタルクリエイティブを手がけるCINRAのエンジニア。自社メディアと受託案件の両方の仕事をこなしながら、新規立ち上げからグロースまで幅広く携わるのが特長です。

新しい技術やアイデアを積極的に試せる風土があったり、それぞれが大きな裁量を持って案件に取り組めたり。エンジニアとしての将来像を描きながら成長できる環境を整えています。

では、実際にCINRAで働くエンジニアは、どんな働き方をしているのでしょうか? 濱田智、大石みづき、伊藤悠太の三名に、それぞれの仕事内容ややりがいにはじまり、会社に来なくてもいい「フリー出社制度」、さらには給与の決まり方まで、たっぷり語ってもらいました。

インタビュー・文:タナカヒロシ 写真:相良博昭

伊藤悠太

1983年生まれ。多摩美術大学油画専攻卒業後、IAMASで表現としてのプログラミングを学ぶ。Web・アプリ制作会社、ソーシャルゲーム制作会社を経て2016年にCINRAに入社。インターナショナルカンパニー開発担当。

大石みづき

1987年生まれ。日本大学芸術学部卒業後、大小の制作会社を経て2015年にCINRAに入社。自社メディア・受託案件の開発を担当。

濱田智

1977年生まれ。前世は木村カエラ。今年は、チーズが好きな自分を肯定して生きていきたい。

多彩な自社メディアのナレッジを、受託案件にも活かす

―まず、みなさんの普段の仕事内容について教えてください。

伊藤:CINRAは「International(インターナショナル)」「Arts&Culture(アーツ・アンド・カルチャー)」「Ownership(オーナーシップ)」と、扱うジャンルによって3つの「カンパニー」と呼ばれる部署に分かれています。カンパニーごとに、それぞれ自社メディアの運用と、受託制作を行う体制です。

International Companyには、カルチャーシティガイドの『HereNow』、Arts&Culture Companyには、カルチャーメディア『CINRA.NET』と女性のためのコミュニティ『She is』、そしてOwnership Companyにはクリエイティブ業界に特化した求人サービス『CINRA.JOB』と、それぞれ自社メディアが紐づいています。


CINRA体制図。3つのカンパニーがそれぞれ、自社メディアと制作機能を抱えている


伊藤:私はInternational Companyで、『HereNow』の運用・保守を中心に担当。受託業務としては、インバウンド / アウトバウンド向けのウェブサイト制作など、『HereNow』とシナジーを生める仕事が多いです。

伊藤悠太


大石:私はOwnership Companyに所属しています。自社メディアでは『CINRA.JOB』のグロースハックをしていますが、基本的には受託の仕事が多いですね。フロントエンドを担当していて、サイト全体の設計や実装、コーディングルールの制定などを行っています。

大石みづき


濱田:ぼくはもともとテクニカルディレクターとして『CINRA.NET』に携わっていました。いまはOwnership Companyで、受託案件の新規ウェブサイトの構築などを担当しています。

濱田智

―受託案件では、クライアントとどのように関わっているのですか?

大石:長くおつき合いしていただけるクライアントの場合、ウェブサイトを公開して終わりではなく、その後の動きを見させていただきつつ、状況に応じて改善しています。

伊藤:質の高いウェブサイトを制作しても、適切な運用を続けなければ、利用者は減っていってしまいます。なので、CINRAはアナライズやコンサルティングを通じて、継続的かつ本質的にサービスを改善していける制作会社でいたいと考えています。また、弊社はそれぞれ異なるジャンルの自社メディアを5つ運用しているので、受託案件にもそのナレッジを活かせる機会が多いです。

チームメンバーやクライアントとのフラットな関係が、よりよいものを生み出す

―1つの案件に対して、エンジニアの裁量はどこまで認められているのでしょうか。

濱田:弊社では、スタッフの得意分野に合わせて案件にアサインし、チームで協力して進めていきます。一方で、エンジニアが関わる領域においては、わりとそれぞれに裁量があると思います。一定の基準はありつつ、今回はそこから飛び出てみようといったチャレンジも推奨されるような環境です。

伊藤:International Companyには、エンジニアが私一人しかいないので、裁量は大きいですね。自分のナレッジが活かせる部分は手を動かしつつ、リソースが足りない場合は外注し、テクニカルディレクターとして案件に関わることもあります。

―いままでで特に印象に残っている仕事はなんですか?

伊藤:私は『HereNow』のアプリ開発です。入社してすぐのことでしたが、全面的に仕事を任せてくれました。

前職でもアプリはつくっていましたが、すでに一定の知名度があるサービスをアプリ化し、しかもそれを土台からつくって継続して運用していく経験は、なかなかできるものではありません。ニーズのリサーチに始まり、機能・見せ方などアプリ設計の上流から、ディレクターやデザイナー、編集者と相談しながらやらせてもらいました。

また、スクラムでアプリをつくってみたいなという気持ちが前々からあったのですが、開発中期まではスクラムマスターとして活動することになり、いまでもその経験が生きています。


『HereNow』のアプリ


―大石さん、濱田さんはいかがですか?

大石:私は、『She is』のウェブサイト制作が印象に残っています。ゼロからあたらしいメディアサイトを立ち上げるため、複数人での実装や細かな変更に耐えうる構造が必要で、さまざまな想定を立てながら設計を行いました。

また、『She is』は毎月の特集ごとにテーマカラーを決めていて、サイト全体の色味も特集に合わせて変わります。そのため、運用しやすく、ある程度自由度を持たせて、長いあいだ使えるように実装しました。毎月のテーマカラーに伴ってサイトの印象もガラッと変わるので、ユーザーにも飽きずに楽しんでもらえるんじゃないかなと思っています。

『She is』


濱田:ぼくの場合は、早稲田大学のウェブサイトリニューアルが印象に残っています。クライアントである広報課の方々と、フラットに意見を言い合える関係が築けたことで、よりよい方向にブラッシュアップしていくことができました。メンバーの入れ替えはありつつ、先方とは、いまでもいい関係が続いているんですよ。

エンジニアの面白さとして、目の前のパズルを解く気持ちよさみたいものもあると思うんです。でも、継続して一つの案件に深く関わって、サービスを成長させていくことにはまた違ったやりがいがある。そしてこれからの時代は、それこそがエンジニアに求められるんだろうなと思っています。


早稲田大学のウェブサイト

「信念のあるサービスを、ビジネスとしても成立させている。その点が魅力だった」

―みなさんがCINRAに入社した経緯は?

伊藤:私は、新卒でウェブ制作の会社にFLASHエンジニアとして入社し、ウェブ制作といいつつもObjective-Cでアプリをつくったりしていました。その後ベンチャーを挟んで、ソーシャルゲームを扱う上場企業に転職しました。

周りには優秀なエンジニアが多く学びもたくさんあったのですが、何年か勤めるなかで、自分がそもそもゲームに興味がないと気づいて(笑)。長い目でキャリアを考えたときに、その会社にずっといるイメージができなかったんです。

そんなとき、もともと知り合いだった杉浦(CINRA代表)に誘われて。前からいいサービスをつくっているなと思っていたし、自然とCINRAで働くことを選んでいました。

大石:私の前職はバリバリの制作会社で、徹夜も当たり前な環境でした。体制が変わったり親しい同僚が少しずつ辞めていったりするなかで、今後の働き方を考え出し、当時早稲田大学の案件が評判になっていたCINRAに話だけでも聞きに行ってみようと思ったんです。

前の会社は代理店経由の案件が多かったのですが、CINRAでは「早稲田大学とCINRAがタッグを組んで新しいウェブサイトをつくりました」みたいなリリースを共同で出していて。クライアントと制作会社という関係ではなく、1つのチームとしてウェブサイトをつくり上げている姿が印象的でした。

実際に会社を訪れたら、濱田さんと当時のデザインチームのリーダーが出てきて、とてもフラットに話ができたんです。この人たちと働きたいなと思って、その場で「私、CINRAに入りたいです」って言いました(笑)。

―濱田さんはなぜCINRAに?

濱田:もともとは映画会社で、デザインやウェブサイトの構築をやっていました。どっぷりアートに浸かっていて単純な利益よりも理想を追い求めるような社風だったので、逆の視点も知りたくて、アートをビジネスとして捉えている会社に転職したんです。でも、今度はアートをアセットとしてしか扱わない会社の姿勢に共感できなくて。

そういう両極端な経験をした結果、信念のあるサービスを自社で持っていて、ビジネスとしても評価されている会社に行きたいと思って、CINRAにたどり着きました。

フリー出社制度を活用して、自分のモチベーションをコントロール

―そんな経緯があったんですね。いまCINRAにはフリー出社制度があり、会社以外でも作業していいことになっていますが、みなさんはどのように利用していますか?

伊藤:私は子どもが2人いるので、家で仕事するのはちょっと厳しいから会社に来ることが多いですね。早めに出社して、夜は早めに帰って子どもと遊んだり家事をしたり。子どもがいる人も働きやすい環境にあると思います。

濱田:うちは6歳の息子がいるんですが、すごくいい子で手がかからないんですよ。奇跡の子(笑)。だから、家で作業したり、会社に出社したりと気分によって環境を変えています。

大石:これはエンジニアに限らないと思いますが、集中して働くためには、自分のモチベーションを自分でコントロールしなきゃいけないですよね。私は、会社で作業していてどうしても行き詰まってしまったときは一回外に出てリフレッシュするようにしています。このあいだは急に思い立って、髪を切りに行きました(笑)。

―フリーランスに近い働き方なのでしょうか。

大石:たしかに、時間の縛りがない点はフリーランスに近いかもしれません。ただ、フリーランスの人は一人で作業することが多く、何か問題が起こったら自分だけで解決しなければいけませんが、私たちの場合はチームで協力できる。自由もありつつ、必要なときは人を頼れるいまの働き方は、ちょうどいいなと思ってます。

濱田:フリー出社でいちばん危惧していたのは、コミュニケーションの質や量が落ちることでした。しかし、プロジェクトごとに集まって集中してミーティングを行ったり、会話の質を高めようと努力したりすることで、その懸念は払拭できつつあります。

―大石さんは、CINRAにおける女性の働きやすさについてどう思いますか?

大石:私は仕事において、性別を意識しないで働けることが大事だなと思っていて。変に気を使われるのも嫌ですし……。そういう意味では、CINRAはフラットなチームというか、みんな「普通」なんですよ。

会社によっては、女性というだけでストレスを感じて、それを打破するために活動しなきゃいけない人もいるじゃないですか。ほかの会社の話を聞いていると、性別や年齢とか、余計なことを意識せずに働けるって、意外と稀有なことなのかなと。普通に、フラットに働きたい人にとっては、男女ともにいい職場だと思います。

伊藤:うまく形容するのが難しいけど、小学校みたいというか(笑)。小学校って、男女関係なく、休み時間だから校庭で遊ぼうとか呼びかけあったじゃないですか。そういう感覚に近いかも。

半期に一度の「期待設定」があるから、適切な評価を受けられる

―給与面はどのように決まるのでしょうか?

伊藤:CINRAでは、「期待」と呼ばれる個人目標が半期に一度設定されて、それをどの程度達成できたかによって給与が変動するんです。その「期待」は、「自分がどう成長していきたいか」も加味しながらカンパニーのリーダーと相談して決め、進捗を確認し合う月例ミーティングも設けます。

半年後の目標なので、業務の状況によっては、途中で別の内容にシフトしたほうがいい場合もあります。柔軟に調整しながら進んでいけるので、「しっかり仕事をしているのに周りから認められない」というモヤモヤは生まれにくいと思います。

―「これをクリアすれば評価される」「給料がアップする」といった指標が明確にあると。

伊藤:たとえば私だったら、『HereNow』のPVを何月までにどのくらいアップさせるとか。

大石:そうやって数字で表せるものもあれば、「チームをよくするために月に1回勉強会を必ずやります」とかでもいいんです。

濱田:1年間何をしたらいいかわからないまま過ごして、蓋を開けたら給料が下がっていたみたいなことがあったら、かなりのストレスですよね。きちんと成果を出せるようなサポートがあって、成果を出せばきちんと評価される環境であることは保証できます。

―半期ごとに精緻な目標を設定していけば、「自分は数年後、こうなりたい」という将来像も描きやすそうですね。

伊藤:そうですね。技術面においても同じことがいえると思います。きちんとプレゼンさえできれば、チャレンジも寛容に受け入れてくれる風土があります。

だからCINRAのエンジニアは、自分が興味のある技術や言語を積極的に使っていける。それをしっかりサービスに落として、現場レベルで実績を積んでいくことで、成長できるんじゃないかなと思います。

最初から否定せず、まずは「やってみる」姿勢が大事

―CINRAのエンジニアとして働く場合、どういう人が向いていると思いますか?

伊藤:チャレンジングな人ですね。CINRAでは、企業が抱えている問題にさまざまな角度からアプローチして解決することが求められます。「これはできません」とか、否定から入ることなく、まずはやってみようという好奇心が大事かなと思います。

あとは、物事をどうしたらより面白くできるか考えるのが好きな人がいいですね。たとえば「こういう機能が『HereNow』にあったら超面白くない?」みたいな。実際の業務でも、アイデアが出たらフットワーク軽くチャレンジして、結果を見て、検証してを繰り返していますからね。

濱田:これは持論なんですけど、エンジニアはめんどくさがりのほうがいいと思っていて。エンジニアの仕事って、「めんどくさいことを、後々めんどくさくなくするために、いま、めちゃくちゃめんどくさいことをやる」ってことだと思うんです。「あとで楽したい」という気持ちが強いほど、エンジニアはいいものをつくれるんじゃないでしょうか。

―スキルの面ではいかがですか?

濱田:そのときの人材の状況にもよりますが、必ずしもスキルのある人だけを求めているわけではないです。スキルはなくても積極性のある若い人、あるいはぼくより年上でも知見があって柔軟な人、それぞれのよさがあると思います。ただ、伊藤が言っていた「好奇心」は重要かもしれないですね。

CINRAはステートメントとして「人に変化を、世界に想像力を。」を掲げていますが、好奇心を持つには、前提として想像力も必要です。世の中には、特にモチベーションもなく毎日を過ごしてしまっているような人もいる。そんな人にまで想像力を持ってもらうことが、われわれのミッションだと思います。

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