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「機会が平等に与えられる社会をつくって、すべての人の可能性をつなげたい」上場を目指すベンチャー企業ビズリンクの代表・姜 大成氏インタビュー

■組織を仕組化して乗り越えた組織崩壊の危機。現在は拡大路線を走る第二創業期に突入

ーーまずは、ご自身の経歴を教えてください。

新卒で銀行に入行して、預金や融資を集める業務を行っていました。でも、働いていた時に実家が倒産してしまったことを機に起業を決意しました。決意したものの、自分の力不足を実感していたので、もっと経験値を上げようと3年半務めた銀行を辞めて転職をしました。それが25歳の時。インテリジェンスへ転職し、社内ベンチャーの立ち上げメンバーとして参画して、大手企業出身の役員クラスだったシニアの方々を顧問として、中小企業へアドバイザリー契約を結ぶという新規事業の営業を担当していました。入社4か月目にはトップセールスマンになり、以降会社を辞めるまでトップの座を維持していました。インテリジェンスで3年経験を積んだ後、会社を辞めて、いよいよ株式会社Growther(グローサー)という名前で起業をしました。2015年4月のことです。

ーー社名は造語のようですが、どんな想いが込められているのでしょうか。

グロース、成長という意味に、erをつけて、「成長をし続ける人」、あるいは「成長を支援する人」という意味合いで社名を作りました。R(リターン)は投資家が儲かる世界で、G(グロース)は労働者が幸せになる世界で、今の世界はRの方が大きいというフランスの経済学者のトマ・ピケティ氏が提唱する一説があります。でも僕は、みんなが幸せになることで全体最適が生まれ、結果的にR側も幸せになるという考えを持っているので、グロースサイドを大きくしたいと思っているんです。グローサーというのはまさに実体経済成長率という、いわゆる労働者たちが豊かになる社会を作っていく人という意味合いを込めてつけた社名です。

ーー会社は現在まで、どのように成長を遂げてきましたか。

実は、創業してから2回くらい、組織崩壊の危機を経験しているんですよ。3年程前から、ようやくスケールフェーズに入った状況です。創業期から売上は伸びているものの、3期目くらいから伸び率が鈍化してしまった。理由として考えられたのは、組織として仕組化がされていなかったことです。当時は会社というより、個人事業主の集まりのような集団になっていて、会社としての資産もなく、それぞれの個力でやっていたので、掛け算にならない仕組みになっていた。そこで、業務フローから入社、教育研修のフローまで、時間をかけて仕組化していきました。結局そこができない限りは、人を入れても個人の能力差で成果が決まってしまうし、成果を出す人間ってやっぱりちょっと尖っている人間が多いので、結局独立したり争いが起きるなどの問題が発生してしまうんですよ。この仕組み化によって、会社は成長鈍化の状態から急成長の第二創業期の段階に入ることができました。

ーーその後、2019年にはグローサーから現在のビズリンクに社名変更をされましたね。

ビズリンクというサービスはすでに認知が高まっていたことに加え、グロースを拡大していくというサービスには、今のビズリンクは少し遠く、グローサーという社名は時期尚早かなと感じたからです。まずは利を取ろうということで、社名、サービス名をあわせてブランド認知を取りに行って、広げるという方向を選択しました。グローサーは思い入れのある社名なので、時期が来たらまたグローサーに戻せればいいかなと考えています。



■はたらくを通じて平等な社会を実現するために、今後もサービスを幅広く展開予定

ーービズリンクのサービス概要を教えてください。

現在、登録者は約4000名で、毎月150人~200人程の新規登録者がいます。登録職種の7割はエンジニアですが、他にももともと扱っていたマーケター、デザイナー、WEBディレクター、コンサルタント、それから人事などの他の領域の登録者もいます。我々は、エンジニア領域はエージェント事業部、その他の領域はコンサルティング事業部と2つの事業部に分かれて、集まった4000名のデータを活用しながら運営を行っています。

ーー今後、ビズリンクのサービスをどのように展開していく予定ですか。

我々は、フリーランスの、未来の働き方のインフラを作ろうとしている会社です。それを実現するために、まずはビズリンクのシステムとしては、データベースをオープンにしていくというのが次のステージです。現在は、登録者の受け入れ先企業の開拓や登録者と企業のマッチング業務もすべて営業が行っています。データベースをお客様にオープンにして、彼らが直接フリーランスにオファーすることができたり、逆にフリーランス側からも応募ができたりするように整えていく予定です。

また、SES企業は人と案件の貸し借りをしているので、今我々と提携している協力企業にもデータベースを解放しようとも考えています。SESの業態の場合、2次、3次、4次請けなど請負状況がよくありますが、データベースをオープンにすることで、登録エンジニアがエンドのお客様と直接つながることもできるようになります。いわゆるSaaS型の仕組みにしてサービスを提供するのが次の段階ですね。

ーーどのようなMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)を掲げていますか?

ミッションは、「すべての人の可能性をつなぐ」、そしてビジョンは、「”はたらく”を通じて、機会が平等な社会をつくる」です。働くことって俯瞰的に見ると結局、人の流通なんですよね。この流通の仕組みを変えることで、誰にも機会が平等に与えられる社会を作りたいというのが我々のやりたいことです。生まれた家柄、場所、肌の色、言語などは、今の時代そんなに問題ではないと思っていますが、実際の所、両親の年収に比例して子どもの年収もある程度相関関係があるというデータもあります。そう考えると、今の時代も機会は決して平等ではないと思っています。この仕組みを何とかしたいんですよ。僕自身も転職する時に苦労した側面もあるし、はたらくを通じて機会が平等な社会を作るような流通変革をしたい。そして、機会が平等に与えられることで、すべての人の可能性をつなげられたらと思っています。

今提供しているサービスの他にも、フリーランスの活動を支援するために今年、一般社団法人ITフリーランス協会という組織も作りました。さらに今後、融資を受けにくいフリーランスのための保証サービスや教育を受けられるアカデミーみたいなものを作り、その人の実績に基づいたクレジットスコアを基に提供できるサービスをどんどん展開できればと考えています。

ーーバリューについてはいかがですか。

「スピードで驚かせ」「プロの誇りを持て」「変革を起こせ」「顧客に焦点を当てろ」「学びに飢えろ」の5つです。この5つをすべて体現できていたら、めちゃめちゃ優秀なビジネスマンなんですよ。これができていれば、結果的にその社員の社会的価値も向上することになる。だから、このバリューをみんなが体現してくれていれば、会社としても絶対的に損はしないし、社員の立場においても社会的評価が上がり得があるので、これらをバリューにしています。



■成長意欲と視座の高さを持ったメンバーと一緒に、2050年までに100億円規模の会社を1000社作りたい

ーー目指す会社づくりについて教えてください。

2050年までに、100億の会社を1000個作りたいんですよ。2050年に向けていろいろな社会課題が出てくるといわれていますが、それらの解決ができれば一つのビジネスになりますし、そのビジネスは社会性も高い分やりがいを感じることができるでしょう。僕は、自分の人生をそういうものに捧げたいと思っています。

なぜ100億かというと、組織が大きくなりすぎると硬直化して、イノベーションが起きなくなるというイノベーションのジレンマという問題があります。これまでいろんな会社を見てきて、100億くらいの規模感の会社はフットワークがまだ軽いし、ベンチャーマインドも持っていて、社内の新陳代謝も良く、すごくイノベーションの可能性を持っていると感じていました。実際100億を超えてもいいのですが、規模感でいうとだいたい100億くらいの会社を1000個作りたい。1000個あれば、10兆円の企業体になれますし、人材業界では世界1になれる。1社1社が社会課題事業をやっている集合体の10兆円会社。こんな会社、今まで世の中に存在していません。このくらいのパワーを持てれば、社会の構造変革や機会が平等な社会を作るということに対するアプローチが最もしやすくなるんじゃないかと思います。

さらにいうと、いろいろなサービスを展開していった末に、人とお金の流通を変えて、GとRの逆転を起こそうと考えています。お金と人が本当にそれを必要としている人に行き渡るような社会を作れれば、おそらく、マクロな視点でみた時の幸福度合いは絶対にRよりも高いはず。こんな構造変革を民間の企業初でやっていきたいと思っています。

ーーどんな人に、メンバーになってほしいですか。

素直で成長意欲があり、勤勉家な方ですね。うちの会社はインセンティブ制度を強くしているので、成果をしっかり追求していければ年収1000~2000万位稼げるんですよ。僕自身がお金に苦労した経験があるので、社員には実績に伴って自分の給料を増やし、まわりに還元するのもそうだし、自己投資、付き合う人のステージを上げるのも含めて、成長してほしいと思っています。それから、弊社は営業を科学している会社なので、一流の営業マンになる学びと仕組みの大切さを学べると思います。あとはベンチャーですし、優秀な人がいれば年功序列関係なく、リーダーとかマネージャー、子会社の社長、幹部など、どんどんチャレンジできる文化もある。また、向こう数年での上場を目指しているので、上場するまでの過程を経験できるのも、一つの成長機会になるのではないかと思います。

まずは、そういった機会に貪欲な成長マインドで挑める人がいいですね。ただ、それだけではだめで、会社のビジョンやミッションに共感し、社会課題を解決するようなことにやりがいを感じられる視座の高さも必要だと思います。この2つを持っている方にぜひメンバーになってもらえたらうれしいです。

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