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イメージにとらわれない「サポート」の形を追究する

"コミュニケーション力が最も必要な仕事が「サポート」"

2007年入社以来、Oracle Databaseやその関連製品のサポート一筋で従事している大野ですが、もともと学生時代にIT関係を専攻していたわけではありませんでした。

大野 「特別やりたいことがあったわけではないんですが、なんとなく就職先はホテルや接客業、営業を考えていました。テレビとかのイメージで、やっていることが想像できるじゃないですか」

サークルの先輩を通じて知ったのがアシスト。プライベートも充実させられそうだなと感じたのがきっかけでしたが、最終的にアシストに決めたのは「人の良さ」でした。

大野 「面接の時、受付に行ったら自分が名乗るより早く採用担当の方が『大野さんだね』と名前を呼んでくれたんですよ。そのインパクトがすごく強くて。採用活動って、やっぱり企業としては何人も受けに来ているわけだから、学生を一人ひとり覚えてくれないんですよね。そんな中、個をきちんと認識してくれたのに感動しました」

当時、配属希望で「営業」か「技術」の2択があり、迷わず「営業」を選択した大野。しかし、入社式で発表されたのは予想もしていなかった「サポート」への配属でした。

大野 「最初は『げっ!』と思ったんですよ(笑)。サポートって、ヘッドセットつけて『電源は入っていますか?』みたいなマニュアルに沿った対応をするイメージが強くて、自分の性格を考えると合ってなさそうだなと。もともと文系だから、やっていけるのかなと不安にもなったし。でも、結果としてサポートが天職と感じています」

実際のサポート業務は想像していたマニュアルに沿った対応ではなく、お客様からのお問い合わせに対し、自身の知識や経験をフル活用する「課題解決」でした。自覚はなかったものの、大野はもともと論理的に熟考するタイプ。自分自身の予想に反しサポートという仕事がとても向いているということは、社会人になってから気付いた新しい発見でした。

大野 「サポートに向いているのは、姿勢として粘り強さがある人。とくにトラブル対応ではログファイルやダンプファイルに出力されている“事実”から、起きている事象の仮説と検証を繰り返す必要があります。そして一番大事なのは、個人的には『行間を読めること』だと思います。

サポートという仕事上、コミュニケーションをとる中で、一番情報量の多い相手の顔が見えないことがほとんどなので、文章とか電話の声色とかから相手の雰囲気を察することができるのってすごく大事なんです。かつ、報告のタイミングや自分の書いた文章が相手にどういう印象を与えるか、という想像力も大切だと思います」

サポートだからこそ、技術力だけでなくコミュニケーション能力がより必要になるのです。

「サポートはこうしなければならない」という概念にとらわれない

現在、大野はとくにサポートセンターに蓄積されたナレッジを使ったセミナーの講師や技術情報の発信を行い、お客様環境で発生するトラブルの早期解決やお問い合わせ、工数削減を目的としたプロアクティブなサポート業務を行っています。

大野 「僕が思うに、お客様とのコンタクト回数は少ない方がいいんです。サポート側が省力化したいという意味ではありません。そもそもサポートに問い合わせる時って、良い状況であるわけがなく、お客様がストレスを抱えている状態からのスタートなんです」

いかにコンタクト回数を少なくして早期解決を図るかが、お客様にとってのストレスを最小限にし「相談して良かった」と思われる結果につながるのだと言います。

必要があれば、お客様先に出向くこともあります。重篤な障害で直接お話しした方が良い場合や、フィールドエンジニアとお客様との定例ミーティングに参加して問い合わせ状況の確認を行います。

サポートだからこうしなきゃいけない、という概念にとらわれず必要に応じてフレキシブルに対応。大野はプロアクティブ対策の一環として技術ブログやセミナー登壇をしたり、問い合わせという段階のもっと前に先回りしてお客様向けに教育コースの開発をしたり、技術記事の寄稿もしています。サポートセンターにお問い合わせをいただく前からお客様のサポートは始まっているのです。

悔しさが技術者としての成長に

サポートを始めて3カ月位のころ、初めて重篤障害の対応をした時のこと。

若手の担当者がアサインされたことで、お客様に迷惑がかからないよう裏で先輩方が多大なフォローを実施。主担当だった大野は、お客様とのやりとりはしていましたが、結局ほとんど自分では何もできませんでした。

大野 「悔しくて、トイレで泣いたのを覚えています。その日から『どうすればもっと短い対応でクローズできたか』『文章に削れる部分はなかったか』などクローズした自分のサポート対応を振り返り、質の向上に努める時間をつくるようにしました」

悔しさをばねに──サポートを始めて3カ月程度という早い段階で新しい視点を持つことができた大野。その後、若手から中堅になる過程で多くの経験を積んでいきました。

そして入社7年目に差し掛かったころ、大野の問い合わせの対応件数がトータルで2000件に到達。

大野 「これだけ積み上げてきたのは誇らしいことなんですが、いつまで続けるんだろうという気持ちにもなったんです。なのでサポートセンターだからサポートがメインだけど、他にも何かできるんじゃないかなって考え始めるようになりました」

技術力 は「とにかく調べる」で身につける

まったくの素人からITスキルを身につけた大野ですが、最初はひたすらデータベースを触って、壊して、直してを繰り返して、実践から勘をつかんでいきました。

他には、優秀な先輩の問い合わせ対応を追い、お客様からのお問い合わせに対して、何を考えて、どんな検証をして、どんな伝え方で回答を出しているのかと、人の頭の中を覗くことはできませんが、それに近いことはできます。今でも先輩/後輩の問い合わせ対応は可能な限り追い、感度を磨くようにしているとのこと。

大野 「単純に知らないことを『調べる』という行為が好きなんです。サポートセンターにはナレッジが蓄積されており、各分野に詳しい人もたくさんいるので、職場との相性が良いのかもしれないです。社内でも社外でも、上を見たら良い意味で化物みたいな人たちばっかりです。自分より詳しい人はたくさんいるので、自分に特別技術力があると思ったことはないです」

お客様からお問い合わせをいただくということは“解決”を期待されているので、期待に添えるようにかなりしつこく調べて報告していくことがポイントです。サポートセンターには製品仕様に関するQ&Aから、重篤なトラブル対応まで日々多くのお問い合わせをいただきます。“幅広い経験”を“継続的に”得られるため、サポート対応に本気で取り組んでいけば技術力はつくのだと大野は言います。またそうして頑張り続けていくには、モチベーションのあり方をどのように置くかも重要になってきます。

大野 「お客様や上司/同僚からでも、自分の頑張りや成果を認められた時にやりがいを感じます。サポートというのは解決して当たり前なので、そこに喜びを見いだすことはあまりありません。

どちらかと言うと、認められた結果としてバイネームで仕事をもらう時でしょうか。『大野さんに担当してもらいたい』とか、プロジェクトやタスクの依頼とか、バイネームでアサインされると頑張ろうという気持ちになります」

目前の問い合わせ対応ではなく、解決の先にある信頼に重きを置いて仕事をしている大野。これからもイメージにとらわれない「サポート」の形を追求していきます。

※組織・役職等は取材時点での情報です。

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