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巨大でレガシーなオフィス業界に、業界初の見積もりDXで参入するSwishの勝ち筋と目指すべき業界の理想像

世の中ではDXの必要性が叫ばれ、様々な業務がデジタルに置き換わっていますが、今でも業界によってはアナログで非効率な業務が残っています。その一つがオフィス業界の見積もり作業。業界関係者しか知る由のない業務ですが、複雑な作業工程が多いがゆえに働く時間の多くが割かれミスの温床にもなっています。

そんな見積もり作業をはじめとしたオフィス業界の改革に立ち向かうのがSwish。物体検出を応用した独自の技術を活用してアナログな見積もり作業時間を大幅に短縮し、オフィス現場でのアナログ作業をなくすことが我々のミッションです。オフィス業界トップのコクヨ出身の代表・横澤だからこそ気付けた大きな市場に、多くの投資家からの注目も集まります。

今回は代表の横澤に、見積もり作業が抱える根深い課題とその解決の実現に向けたプランを聞きました。

起業家たちへの取材を通して、自らも起業に興味を抱く

―まずは起業するまでの経緯を聞かせて下さい。

私は新卒でコクヨ株式会社に入社し、法人向けオフィス家具の営業していました。コクヨはオフィス家具をメインに扱っているので、担当顧客がオフィスを移転したりレイアウト変更等のリニューアルする際に、コンセプトを考えたり内装をはじめとした工事から家具の納品までを一気通貫で請け負う仕事です。

なぜコクヨに入社したかは、組織に興味があったから。体育会バスケットボール部で主将を務めた学生時代から「どうすれば組織がよくなるのか」というテーマに関心が強かった私は、就活も組織作りをテーマに探していました。コクヨの説明会に行った時に「オフィス空間をデザインすることで、社員の帰属意識やパフォーマンスを高められる。ひいては会社の経営にオフィスという投資を通じて貢献できる」ことを聞いて、組織成長に対する新しいアプローチ方法だと感じ、入社を決めたのです。

しかし、約2年ほど働いて思ったのは「オフィスが与える影響は直接的ではなく間接的だな」ということ。勿論オフィス環境は重要ではあるものの、組織を変える・良くする為には、複合的なアプローチが必要だと感じました。加えて、オフィスを作った後に、本当に組織が良くなったのか、営業という立場上目の前の目標数字に対しての時間を割かなければならず、その後の組織の変貌を追いづらいことにもどかしさを覚え、転職を考えるようになりました。

―転職は成功したのですか。

Wantedlyからスカウトメールを頂き、転職しました。正直、最初は「人材業界なので、転職までがゴール。その後はやはり追いづらいのはオフィス業界と変わらないよね」と思っていました。しかしWantedlyが掲げる”シゴトでココロオドルひとをふやす”というミッションとそれを実現できるプロダクトの仕組みに共感しました。転職がゴールではなく、その後の人生にまで影響を与えられると感じ、転職を決めました。

1年半ほど働いたころ、起業に興味を持つようになり、独立し起業しました。

―なぜ起業を考えるようになったのでしょうか。

Wantedlyの連載で『スタートアップに必要な「採用・組織づくり」』というテーマの取材に同席したのがきっかけです。勢いのあるベンチャー起業家たちの話を聞いているうちに「起業って面白いな」と思うように。

「自分の手で既存作業にイノベーションを起こすことで、社会も会社も成長させられる。何より自分自身が最も成長する機会」だと思っています。

またプライベートでお世話になっている人にも起業を勧められ「まずは副業から始めて、やりたいことが見つかったら起業すればいいよ」と言われたのも大きいですね。本当はもっと時間がかかると思ったのですが、予想以上に早く自らの手で解決したい課題が見つかって起業に至りました。

昭和のアナログなやり方から変わらない、オフィス業界の見積もり業務

―オフィス業界の見積もり作業とはどのようなものか教えて下さい。

オフィス業界には大きく分けると要望された家具を要望のままに納品して完了となる「日売り」と、図面を用いてオフィス家具含め提案要素の高い見積もりが必要な「案件」と呼ばれる2種類があります。

私が課題を感じているのは「案件」の見積もり、つまりオフィス全体や一部の家具やレイアウトを新調する場合の見積もりです。オフィスの図面の中から様々な情報を読み取って、適切な家具を見積もるのですが、そのやり方がとてもアナログでテクノロジーの介入余地が大きいなと。

具体的には、図面には机をはじめとした家具が何個も書いてあり、その家具のサイズおよび数量を目視で確認を行います。

図面の中の椅子や机の個数とサイズを断定したら、今度は分厚い製品カタログを見ながら「このサイズに合う椅子はこれかな」と探していき、10〜15桁の家具品番も見積システムに手入力していきます。私は見積もり作業が速いほうでしたが、それでも20人程度で利用するオフィスの見積もりを作るだけで30分はかかりました。

大手企業のオフィスとなれば数百人という規模も珍しくないので、必要な椅子や机の数も膨大になります。目視や手入力で見積もりを作成するので、見積もり提出前にチェックする時も「こっちの椅子はチェックしたよね」とチェック漏れがないように図面上にマーカーで印をつけていくんです。

こんなアナログな業務がこの令和の時代でも行われているのを知らない人も多いでしょう。


―大きな課題があるのは理解できましたが、なぜこれまで解決されずに放置されてきたのか、考えがあれば聞かせて下さい。

実は既に業界の大手も見積もり作業への課題は顕在化しているのですが、これまで家具やオフィスを作ってきたメーカーがいきなりDXサービスを自社で内省化して作ろうとしても、難しい部分は大きいと思います。私も日々プロダクト開発を行っておりますが、本当に現場が必要としているユーザーファーストなサービスを作る知見や経験はあまり無いと思っています。

逆に業界外の会社は見積もり作業が大変なことを知らないので、課題に気づくことすらも難しいです。もしもオフィス業界から起業家が多く輩出され、課題解決を目指す人がいれば既にサービスは存在していたかもしれませんが、レガシーな業界なので起業を考える人も決して多くありません。そういう事情もあってこれまで解決されずにきたのだと思います。

―Swishのプロダクトなら、この課題を解決できるのですか。

まだ開発中ではありますが、私達のプロダクトは図面をスキャンすれば自動でオフィス家具の見積もりを出してくれるサービスです。各オフィス家具メーカーのデータベースとも連携して、図面からサイズや家具種別を読み取れば自動で適した商品を見積もれます。

営業の人たちが自分で図面上のサイズや数量といった情報を読み取り測り、分厚いカタログから商品を探すことやそのカタログ上の品番を手入力することもなくなります。

作業時間を短縮し、ミスを大幅に減らす。Swishが描く業界変革

―プロダクトが普及して、見積もり作業がDX化されると、業界にどんな変化があるのか教えて下さい。

まずは見積もり作業の時間が大幅に減ります。今は見積もりをしている時間が3時間/日、つまり1日の1/3を見積もり作業に割いているとした場合、見積もり作業が1時間/日に短縮できればもっと別の仕事に注力できますよね。

すると、これまでリード営業しかできなかったセールスが新規開拓や営業戦略を練るのに使えれば個人の成績がアップしますし、それは自然と会社の業績アップにも繋がります。


―他にもメリットがあるのでしょうか。

より大きなメリットだと思っているのでは、見積もりのミスが減ることです。今は図面上の情報を目視で確認し、品番を手入力しているので、どうしてもヒューマンエラーが起こりがちな作業構造になっています。その結果、約10〜15%もの納品ミスがあると言われていますし、それによる利益損失額は大手1社だけでも年間数億円とも試算されています。

さらに大きな問題がミスによって社員の休日が削れること。オフィスの移転やリニューアルは大抵週末に行われます。もしも現場でミスが発覚すると、金曜の夜や土日に電話がかかってきて現場に行かなければなりません。お客様に謝罪を行い、ミスのリカバリーを土日や週明けに対応をしなくてはならないので、かなりの精神的ストレスが掛かります。それらの状況がなくなり、休日にしっかり休めるだけでも精神的な負担は大きく減ると考えています。

業界大手の攻略が、戦略のセンターピン

―オフィス業界で働く人達の働き方が大きく変わるのは理解できましたが、国内のオフィス家具メーカーはそんなに数が多くないと思います。市場の大きさに懸念はありませんか。

確かに国内のオフィス家具メーカーは15〜20社ほどしかないため、メーカーだけではすぐに売上の限界が来るように見えます。しかし、一社のメーカーにセールスが何百人といるので、それら全てを開拓できた時のアカウント数は膨大です。

加えて、私達がターゲットにしているのはオフィス家具メーカーだけではありません。販売代理店やPM会社・設計会社も同じように見積もり作業をしているので、そういった企業も私達の顧客になりえます。むしろ販売代理店やPM・設計会社はメーカーよりも市場が大きく、メーカーを開拓した後の方が大きな市場が待っているのです。

―販売代理店やPM・設計会社の方が市場が大きいのであれば、そちらから先に開拓した方がいいのではないでしょうか。

確かに市場は販売代理店などの方が大きいのですが、あくまで業界に大きな影響力を持っているのは大手オフィス家具メーカーです。彼らの動向が業界に大きな影響を与えるので、まずは大手オフィス家具メーカーとのアライアンスを持つことが非常に重要な戦略です。

傍から見ると遠回りに感じるかもしれませんが、大手オフィス家具メーカーと手を組みデータベースを連携してもらうことで、私達のサービスの価値も大きく変わります。


―業界大手から攻略するのは時間がかかると思いますが、数年以内の目標はどのように考えていますか?

大きな市場なので、マーケットの攻略に時間はかかると思っています。まずは3年以内にオフィス業界、メーカー含め販売代理店やPM・設計会社などのオフィス家具や工事関連の見積もりプラットフォーマーになるのが目標です。

さらに5年以内には見積もり作業以外の非効率な作業、例えば図面作成の領域や、現地でサイズを測って手書きする現地調査といったテクノロジーの介入余地が大きな業務も効率化したいと思っています。オフィス業界におけるDXを推進できる広い意味でのプラットフォーマーになれればと思います。

レガシーな業界を自分の手で変革したい方を求む

―目標を達成するために、どんな人にジョインしてほしいか聞かせて下さい。

課題が山積している業界で自分の手でテクノロジーを導入し、イノベーションを起こしたい方にジョインしてほしいですね。

本来オフィス作りは楽しいものですし、働き方をよくするためのとても重要なことです。しかし、見積もり作業を始めとする煩雑な作業により、関わる人達みんなが疲弊し不満を持っています。実際にオフィスのリニューアルした企業の担当者や、業界のベンダーは「大変だったね」「もうオフィスのリニューアルはしたくない」と語る方も少なくありません。

そんな負が残っている業界を改革できるのは大きなやりがいですし、このようなチャンスはあまり無いのではと思います。

また新型コロナウイルスの影響により、オフィスのあり方が改めて注目されています。これからオフィスはどうあるべきなのか、より深く考える企業が増え投資額も増えていくでしょう。これから拡大していく市場で、まだ明確な解のない課題を解決することに面白さを感じている方はぜひ一度カジュアルにお話ししましょう。

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