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広告を見ればその人のことが分かる?Facebook広告だけを見て人物像を予想してみた!


はじめまして、インターネット広告事業をメインでやっている、Supership株式会社に17年度に新卒で入社した、かなこと申します。

有名な話ですが、インターネット広告市場は、他のマスメディアに比べても急激に成長しています。どのくらい成長しているかというと、以下の図のような感じです。


2007年からの10年間を見ても、インターネット広告だけが伸び続けています。これはなぜでしょうか?

もちろん、スマートフォンの普及などで、インターネットに触れる人や、触れている時間が増え続けている、という理由もあります。使う人や触れる時間が多くなればなるほど広告を出稿する会社にとっては魅力になるからです。

また、テレビや新聞ではできないインターネットならではの広告を出せる技術があるから、というのも理由の一つとしてあります。

その、「インターネットならではの広告」とは、「見ている人にあわせて広告を変えられる」ということです。つまり、20代女性で、ファッションに興味ある人には、ファッションの広告を出し、30代男性で、子供が生まれたばかりの人には、車の広告を出す、といった感じです。

ターゲットを絞って広告が出せるということは、広告を出す会社にとっては効率よく広告が出せることになるということです。広告費用が削減できますし、広告を掲載するメディアにとっては、無駄なく広告枠を使え、収益が増えることになります。これは双方にとってハッピーなことです。

そして、一番重要なことですが、広告を見るユーザーにとっても自分にあった情報が出るため、興味がない広告を見せられるよりもずっとメリットがあります。

といっても、自分ではない、他の人の画面を見る機会はほとんどないはずです。なので、いつも出ている広告が、自分にあったものが出ている、といわれても、「本当にそんなに人によって出てる広告って違うの?」と思う人も多いかもしれません。

そこで、ある実験をして、インターネット広告がどこくらいまでターゲティング化されているかどうかを検証してみたいと思います。

実験対象について

今回、何名かのSupership社員に協力をいただき、こんな実験をしてみました。

まず、みなさんが普段使ってるスマホでFacebookを開いていただきます。

そして、フィード上に流れてくる「広告」で、それぞれどんなものが表示されるのか。その「広告」だけを筆者である私が見て、人物予想をします。

段取りは以下のような感じです。†

1:別の社員に協力してもらい、社内の3名の人にお願いをする
2: Facebookを開いてもらい、広告部分だけのスクショを集める
3:そのスクショのみを見せてもらう
4:人物予想をする
5:答えあわせで名前を教えてもらい、実際に会いに行く

このような流れで行いました。

なお、実際の実験の時はFacebookの実際の広告を使いましたが、そのまま広告を使うと大人の事情がアレするので、記事で使うためにイラスト化しています。

1人目

まずは1人目です。


コラーゲンの情報サイトの広告がでています。さっそく性別はわかっちゃったかもしれません...。


次は、野菜ジュースの広告がでていました。この2枚から、まず女性だと思って間違いなさそうです。

そして、その中でも美容や健康に関心がある人のかな~、と思いました。


そして海外に強い旅行サイトのバナーがでています。趣味は旅行かもしれませんね!


最後の広告は「共働きの女性におすすめ!」という文言で、野菜の宅配サービスの広告がでていました。

こちらの4枚のキャプチャーからこの方の私の人物予想をまとめると・・・。

「30代の女性。既婚者で趣味は旅行、美容や健康に興味がある!」

そんな人を予想しました。

というわけで答え合わせです。名前を教えてもらいその方のもとへ!いったいどんな方なんしょうか…。

こちらが正解のM・Aさんです。

やはり女性の方でした!

では、お話を伺ってみましょう。

私「今回はご協力ありがとうございました。私の予想だと、30代既婚女性で、趣味が旅行、美容と健康に気をつけていらっしゃる方かな~と考えたんですが、ずばりどうでしょう??」

Aさん「すごい~!全部当たっています!」

Aさんは、普段から旅行や美容のことをインターネットで検索されているんだそうです。またFacebookのアカウントの設定も、既婚にされているみたいです。

Facebookでは、そのひとがどんなコンテンツを見ているのか、といった情報だけでなく、Facebookのアカウントのステータスによっても表示される広告が変わってくるんです。

見事人物予想成功です!これは幸先の良いスタートですね!(なんとか記事にできそうで安心…)。

2人目

続いて2人目の方が送ってくださったのはこちら。


ゲームアプリの広告がでていました。少年誌に連載されている有名な漫画を元にしたスマホ向けのゲームです。なんとなく、男性のプレイヤーが多そうなイメージがあります。


その次は、ちょっとおしゃれな時計の広告。


次が、国産の高級車の広告。


最後が、クレジットカードにまつわる広告がでています。

以上から、

「20代男性・独身、お買い物が好きで、少し浪費癖がある方と予想します!」

早速会いに行ってみましょうー!

正解は、Y.Tさん、男性です!

私「こんな予想をしてみましたが、どうでしょう?」

Tさん「浪費癖は置いといて(笑)全部心当たりあるし、合ってる! 車も時計もこの半年中に買ったし、カードも年末に契約しました。」

私「やっぱり買い物をされるときには、インターネットで調べたんですか?」

Tさん 「そりゃあもう調べまくってました!やっぱり、Facebookはユーザーの情報をもとに広告がでてくるから、興味ないのは出てこないな~。だから嫌な感じしない。あと、仕事関係の人とやり取りする用と、プライベート用とアカウントわけてて。この広告達はプライベートの方にでてきたやつです。なおさら人物ばれるよね(笑)。」

だそうです。

だから今回は趣味など絞りやすかったんですね!

3人目

では、続いて3人目です。


忙しい女性向け、大人の女性に向けたライフスタイルの情報アプリの紹介です。レシピなどがコンテンツとしてありそうな広告でした。おそらく、性別が女性になっているから出ている広告だと思われるので、きっと女性の方でしょう。


そして、次は今はやりの、短い動画でレシピが見れるサイトの広告でした。料理の広告が続いているので、女性の中でも料理に興味が強そうです。


そして、最後が、情報を自分好みにまとめてくれるライフスタイル系のキュレーションアプリでした。

料理や収納術など、いかにうまく暮らすかをさがしている感じがします。最近一人暮らしとか始めて、まだあまり家事になれてないのかな…と予想し、

「未婚の20代女性で、最近家事を頑張っている!」人ではないかと予想しました。

結果は・・・

最近結婚されたばかりのSさんでした。

余談ですが、Sさんは私のこの記事を作る研修のお手伝いをしてくれた人なので、こんなに上から目線で「最近家事をがんばっているんじゃないの」みたいに言ってしまったのが恥ずかしいです。

S先輩「でも、性別年代と料理好きってところは合ってる!料理がすきだから、検索する中で3割ぐらいは料理かもしれない。好きなものを当てられるのは、なんだか恥ずかしいけど、ちゃんと興味のあることをおすすめしてくれてるのを再確認できて嬉しい。」

まさか、研修のお手伝いをしてくれていたS先輩が問題に入ってるとは思いませんでしたが、ちゃんと合っているところもあり、安心です!

実験結果まとめ

さて、3名の方の人物予想をしてみました。

趣味がばらばらのみなさんにそれぞれ最適な広告が表示されていることが分かりましたよね。これが先ほど説明した、「人に対して広告を出せる技術」なのです。

なぜ個人にマッチした広告が出るかというと、Facebookには、大量のデータがあるからです。
自分で登録した性別や年齢、出身校などの情報ももちろんですし、何のサイトで「いいね!」を押したのか、また、誰の投稿によくコメントをしているのか、どの場所で写真をとってアップしているのか、などの情報を持っています。

となると、「個人情報は大丈夫?」「なんだかいろいろ知られてそうでこわい…。」と感じる方もいらっしゃると思います。ですが、ご安心ください。これらのデータは、個人を“識別している”だけであって、“特定はしていない”のです。

冒頭で紹介したテレビCMや新聞広告にはできなくて、インターネットにできる「細かなターゲティング」は、これらのデータを安全に活用することで行われています。

そして今回の検証で使用したFacebookでは、フィード上に誰でも広告を流すことができます。Facebookの広告出稿の画面から、簡単に広告を表示したい人の条件を決めて、人々に届けることが出来ます。

最後に

このようにインターネット広告は、届けたいものを届けたい人へ適切に届けることが、今までの媒体よりもはるかにしやすいのです。

これは、広告が届けたい人に届くと、広告主もメディアも、そしてユーザーのみなさんも自分に合った情報を知ることが出来るため、広告の価値があがっているといってもよいでしょう。

インターネット業界の人以外にとっては、「広告」と聞くとテレビのCMや、街頭の看板・新聞の折り込みチラシを頭に思い浮かべる方がまだまだ多いかもしれません。しかし、いまやみんながもっているスマホやPCに表示されるインターネット広告は、見る人にとって一番寄り添って必要なものを教えてくれるものになりつつあるのかもしれません。

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