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“プロ”のYouTuberの養成事業「カプセルアカデミー」が企業から信頼される理由とは?

こちらは2020年7月29日の記事の転載になります。

YouTuberを中心としたクリエイターマネージメントを行いながら、さまざまなコンテンツを世の中に発信しているカプセル。法人向けサービスとして、クリエイターを起用したプロモーションやグッズ販売、イベント運営など、クリエイターを軸とした総合広告代理店という一面もあります。

そんなカプセルに、7月で1周年を迎えたクリエイター養成事業があります。名前は「CAPSULE Academy(通称 アカデミー)」。わずか1年足らずで企業からの問い合わせが着々と増え、企業から信頼されるクリエイターが生まれています。

今回は運営の責任者である台湾人スタッフ「葉千鎂(イェ・チェンメイ)」に設立の経緯やアカデミーについて、アドバイザーとして事業に携わるカプセルの取締役「René Paulesich(通称 レネさん)」から、日本企業から見たアカデミーの魅力や、伸びるクリエイターのポイントなど、いろいろとお伺いしました。


René Paulesich(レネさん)プロフィール(左)

カプセルジャパン株式会社取締役。スクエア・エニックス、任天堂、スパイシーソフトなどで経験を積み、2015年日本最大のクリエイターサポート企業であるUUUM株式会社に入社。ネットワーク事業立ち上げなどに携わる。2018年よりCAPSULEに出向し、取締役に就任。UUUMでのグローバルマネージャーも兼職。

葉千鎂(チェンメイ)プロフィール(右)

台湾で有名なボードゲーム会社にて、ブランディングマーケティングに従事した後、2017年にカプセルジャパン株式会社に入社。

入社後は、数多くのクリエイターのマネージメントを行うバディチームに携わり、現在はCAPSULE Academyの責任者として業務を担当。日々、クリエイターの成長のために尽力中。

クリエイターを動画の再生数だけで判断はしない。どんな人にも可能性があり、見守る形で育成していきたい

まずはアカデミー設立の経緯について聞かせてください

もともと、わたしはクリエイターのマネージメントを行う「バディチーム」で仕事をしていました。ですが、アカデミー設立前も所属クリエイターを募集していたり、個人で活動していたクリエイターの方から、チャンネル運営や動画制作について、いろんな質問をもらうことはよくあったんですね。それについてのサポートは緩やかに行っていました。

ただ、会社としてはこのようなクリエイターに対して、「しっかりとしたサポート体制を整えてたほうがいいのでは」という話になり、アカデミーを設立し、わたしが責任者として担当することになりました。

アカデミーにはどのような形でクリエイターが入ってくるのでしょうか?

先日、アカデミーの所属クリエイターが100名になりました(その詳細の記事はこちら)。

1年中、アカデミー生の募集は行なっていまして、1ヶ月で平均40名ほどの応募があります。様々な応募形態がありますが、クリエイターのファンからカプセルに推薦メールをいただく場合もあります。

ですが、YouTubeの規約に基づきアカデミーに入る資格は設けておりますので、実際にアカデミーに入る方は、ほんの数名です。そのほかには、わたしたちスタッフが自らクリエイターに対して、スカウト活動も行なっていたりもします。

アカデミー生はどのようなサポートを受けているのでしょうか?


1ヶ月に1回専属クリエイターと同じく、今後のYouTubeの傾向や話題のトピックス、最新情報を提供しています。また、2ヶ月に1回ワークショップを通じたクリエイター自身の技術向上の機会を提供しています。

実際の動画を見たうえでの動画編集や、細かいところだと、サムネイルの見せ方の提案、その他授業なども行なっています。

いちばん大切なのは、クリエイターが動画を作るうえで知るべき情報や、チャンネル管理で知っておくべきことなどに関して、クリエイターの手間を省くサポートを、アカデミーが行っているということです。

また、音楽の権利関係で困るクリエイターも多いため、「EPIDEMIC Sound」という音楽素材サイトをカプセルで契約しており、アカデミー生も含めてカプセルに所属しているクリエイターは無料で利用できるようにしています。

クリエイターの多くは、ふだん学生だったり、ほかのお仕事をしている方がほとんどです。そのなかでクリエイターとしての活動を行なっているわけなので、ひとりですべて勉強しようとすると、時間がかかってしまいます。

なので、クリエイターが知識をインプットしたり、チャンネル運営や動画制作に役に立つ情報を入手できる環境を作り、アカデミーを上手に活用してもらいたいという想いがあります。

アカデミー生はそのまま専属になるのでしょうか?

アカデミー自体は、いつまでに卒業というのは設けていません。そこから専属契約のお声がけをする方もいますし、実際に専属クリエイターとなった方もいます。現在交渉中の方もいますね。

あとは、自分たちでマネジメントを行いたいというクリエイターもいるので、そこは尊重して関係性を築いています。もちろん、ほかのアカデミー生と同じく、こちらから企業様からのお仕事をご紹介はします。

大切なのは、動画の再生数だけではありません。動画の再生数だけで判断するのではなく、どんなクリエイターにも可能性があると考え、クリエイターを見守る形で育成することを考えています。

未来あるクリエイターのためにサポートをするスタッフ。苦労は多いのではないでしょうか?

大変なこととはすこし違うかもしれませんが、現在アカデミーには100名の所属クリエイターがいます。100人いたら100通りの課題や悩みがあるわけです。なので、いまは私を含めて3名のスタッフで運営しているのですが、すべての動画をチェックして、改善点などのアドバイスをするのは、労力がかかります。

ですが、アカデミー生の方がアカデミーに所属するメリットをしっかり感じてもらいたいと思っているので、ひとつひとつ真摯に対応しています。わたしたちが提案した内容でチャンネルや動画が改善されたとき、そしてアカデミー生から感謝の言葉をいただいたときに、とてもやりがいを感じています。

1年足らずで日本企業とのコラボ実績も。専門知識が豊富なクリエイターが多数活躍している

チェンメイさんからみて、アカデミー生の最大の魅力とはなんでしょう?


ひとつ言えるのは、アカデミー生たちの特色として、様々な専門的なジャンルに特化したチャンネル運営している人が多いということです。

例を挙げると、料理や文房具好きの方、男性ファッション、香水など、本当に幅広いジャンルのチャンネルを持つクリエイターが所属しています。そういった意味では、企業様の業種とマッチングしやすいのは大きな魅力。実際、そういった点から多くの企業様から、コラボレーションの依頼をいただいております。

これまで、チャンネルは大きくないですが、ゲーム系のクリエイター にご依頼いただいた際に、クリエイターの知識の深さをフックに、企業様の求めるレベル以上のPRをクリエイターが行なったため、とても喜ばれたこともあります。

そのようなクリエイターの視聴者は、コアなファンたちも多いため、より密度の濃いコミュニケーションができ、視聴者に刺さりやすいマーケティングができたのではと考えています。過去には、台湾に進出している日本の飲食店や、日本でも話題を呼んだ体験型ゲームとのコラボ実績もありますね。

もうひとつの魅力としては、企業様がいちどのキャンペーンで、多くのクリエイターとコラボをご希望のときも、100名のクリエイターが所属しているので、ご提案が可能なのは大きな強みです。

日系企業の方におすすめのアカデミー所属クリエイターを教えていただけますでしょうか?


たくさんいて困りますが、日本人のクリエイターの方も在籍されていますよ!「日本男子的日式家庭料理 TASTY NOTE」というチャンネル名で、先日台湾で本も出版されました。


また、台湾では珍しいファッション系の男性クリエイター「THE SHORTY 那個矮子」。

もともと日本に比べて、台湾人男性はあまりファッションを気にしない傾向にありましたが、現在はファッションに気にかける男性の方も増えてきました。

「THE SHORTY 那個矮子」自身も、男性のファッション関係の悩みを解決したいという思いがあり、数ヶ月前からクリエイターとして専業で活動しています。


いま話題のゲーム『あつまれ どうぶつの森』は台湾でもとても人気があり、その関連動画で大変人気を集めているのが、「予樂 Ler4ü」です。癒される声がとても特徴的で、かわいらしい見せ方でのゲーム紹介や攻略、生放送も行っています。

クリエイター自身もとても真面目な性格で、もともとゲーム系のライターをしていたという背景もあり、様々なゲームについて精通している、いま急成長中のクリエイターです。

※2020年7月17日時点で、正式に専属クリエイターとして加入が決定しました!

最後に、チェンメイさんから見た今後の展望を教えてください

目標としては、アカデミー所属のクリエイターが500名ぐらいになるまで増やしたいと思っています。また、そこから卒業して専属クリエイターになるアカデミー生も増やしていければいいですね。

あとは、現時点でもさまざまな個性を持つアカデミー生が所属していますが、もっといろんな専門的知識を持つクリエイターが増えたらいいなと思っています。

また、アカデミー生と企業様のコラボレーション案件として、YouTubeやInstagramなど、SNS系での商品紹介が主流なのですが、オフラインイベントのご依頼も増えてきました。そちらの方がより時間をかけて詳しく説明できるので、専門的な分野に特化したクリエイターたちの良さがよく出るかなと思っています。

いずれにしろ、いろんな可能性を持った多種多様なクリエイターが在籍しているので、お客様のニーズに合ったクリエイターもいると思います。ぜひ、プロモーションのご依頼お待ちしています!

「アカデミーからスターが生まれるかどうか」が次のステップであり課題


レネさんはUUUMにて「UUUM Network」の運営に携わってらっしゃったと聞いております。アカデミーが1年経過しましたが、ここまでどう見ていらっしゃいますか?

ある程度は予想通りですね。ですが、素直に1年で100名のクリエイターが所属してくれたのはとても嬉しいですし、ポテンシャルの高いクリエイターが数多く所属しているので、とても期待しています。

あとは「アカデミーの中からスターが生まれるかどうか」というのが、この事業の次のステップであり、課題であると考えています。

そのなかで僕たちができるのは半分、あとはクリエイター自身のモチベーションが大事です。そのために、「アカデミー所属のクリエイターたちに夢を見させてあげる」というのは、とても大切だと思っています。

日本企業がアカデミー在籍クリエイターを起用する魅力とメリット

日本でのビジネス経験も長いレネさんから見て、日系企業とアカデミー所属クリエイターがコラボするメリット、魅力はどんな点だと思いますか?

全部で、4点あります。

1点目は、初めてYouTuberを起用してみたい企業様にとっては、とても着手しやすい価格設定であるということです。低価格で設定しておりますので、クリエイターマーケティングを導入してみたいというお客様には、ご検討しやすい金額設定となっております。

彼らはいわゆるマイクロインフルエンサーですので、金額が低い割には、視聴者のエンゲージメントが高いため、実はコスパがとても良いのです!

2点目は、アカデミーに所属しているクリエイターの二次利用料を無料に設定している点です。実際に「UUUM Network」時代に担当したお客様のなかには、クリエイターが撮影した動画を編集して、商品紹介として自社ホームページ等で利用されていた方もいらっしゃったので、「自社製品に関する動画素材が欲しい」というお客様におすすめです。

二次利用を無料にしている理由としては、まだクリエイター自身のブランド価値が成長過程だということもありますが、お客様が公式サイトなどで二次利用された場合は、クリエイター自身も露出の場が増えたということで、喜ぶケースがほとんどだからです。お客様も幅広い使用方法ができるので、Win-Winな取り組みということで、そのような設定をしています。

3点目は、大人数企画など、数打ちたい広告の時に、コストを抑えられるという点です。マーケティング手法の一つにはなりますが、これもUUUM Networkに在籍して売る時に、そのような案件を手掛けて、大変話題になりました。

これから伸びるクリエイターたち。コラボ動画が将来的に高い価値になる可能性を秘めている

4点目は、現在成長しているクリエイターとの初めての仕事を一緒に行うことができる、というスカウティングの要素です。YouTubeの大きな特徴として、過去の動画も動画が掲載され続ける限り、過去の動画も再生数が増えていくという点があります。

わかりやすくお伝えすると、どんどんチャンネルが成長していくとともに、新たにファンになった視聴者は過去の動画も遡ってみるわけです。そうすると、過去にコラボレーションした動画も再生回数はどんどん伸びるので、PR動画として当初想定していたよりも、はるかに効果も大きくなっていきます。

また、クリエイター目線から見ても初めて企業様からご依頼いただいた案件ということで、高いモチベーションを持っているクリエイターがほとんどです。そういった意味でも、スカウティングという要素は大きいかと思います。

最後に、企業様からの案件はCAPSULEが専属クリエイターと同じような形でクリエイターコントロールは行なっているので、その点は安心していただければと思います。

伸びるクリエイターとそうでないクリエイターの違い

これまで多くのクリエイターを見てきたレネさんから見て、伸びるクリエイターとそうではないクリエイターの違いはなんでしょう?


やる気ですね。それがあるかどうか。もう、それに尽きると思います。

私自身も動画を作って、YouTubeに投稿していたことがありますが、動画を作るって本当に大変です。そして、その頑張って投稿した動画が見られないとなると、本当に落ち込みます。そして、なぜか力入れていない動画の再生が伸びると、ますます悲しくなります(笑)。なので、動画を作って投稿するということはその連続なので、やり続けるというのは本当に大変ですし、強い意志とやる気がないと続けられません。

そういった意味で、アカデミーではクリエイターのやる気を引き出すために、最新の情報やツールを提供し、カプセルに所属している専属クリエイターから直接話を聞く機会を設けています。やはり目の前でトップクリエイターの話を聞くのはとても刺激になるし、これから成長していくクリエイターに対して、今やっていることに対する可能性を見せてあげたいと思っています。

ですが、トップクリエイターを話を聞き、刺激を受けても行動するかどうかは自分次第。

「すべてを差し置いてでも、動画を作ってたくさん発信し続けるんだ!みんなに見てもらいたいんだ!」という、強いやる気を持っている人が、伸びるクリエイターだと思っています。

最後に、レネさんから見た今後のアカデミーの展望をお願いします

まずはアカデミーから、人気クリエイターをひとり、作りたいと思っています。そこから、大きくいろんなことが変わっていくのではないかと思いますし、アカデミーに所属しているほかのクリエイターたちの目標にもなると思います。

また、そうなるとアカデミーに応募するクリエイターも増えるでしょうし、アカデミーとしてできることも増えてくる。そうすることで、もっとアカデミーの価値を高めていきたいと考えています。

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